なからなLife

geekに憧れと敬意を抱きながら、SE、ITコンサル、商品企画、事業企画、管理会計、総務・情シス、再び受託でDB屋さんと流浪する人のブログです。

インターネット回線をどうするか - 中小事業所のオフィスインフラを考える

フレッツ光ファミリー1Gbpsプラン+大手ISPのプロバイダ契約

あれこれ考えずに1つ選べといわれたら、これを提示します。


事業所がフレッツ光の提供エリアに入っていれば、光回線にしておきましょう。
というか、よほどの事情がない限り、フレッツ光が引き込めるテナントを借りましょう。


山奥でもない限り、ADSLISDNでないといけない、っていうケースはないと思います。


事業所用物件であれば、3階以上であってもファミリー回線引き込めることがほとんどです。
SOHO的に居住用ビルを事務所にしている場合は厳しいかもしれませんが。


NTTおよび入居しているオフィス物件の管理会社に確認して下さい。


フレッツのプランは、東日本ならばギガライン、西日本ならば隼。

ギガ系プランの1つ下の「フレッツ光ネクストハイスピード」は200Mbpsですが、月額料金は数百円~千円/月程度安いレベルです。
現時点で光ネクストハイスピード ファミリーが4,400円/月、ギガライン ファミリーが5,400円/月、ギガスマート ファミリーが4,600円/月(いずれも2年割等の割引適用後)です。


あとで切り替えを行うつもりでいると数万円単位の工事費が発生するケースもありますし、そのつど「ネット切断を伴う工事」が発生しますから、半端なケチは後で高くつきます。


5人がせいぜいというような小規模事務所への引き込みであれば200Mbpsプランで節約する選択肢はありですが、もっと多くなることをあらかじめ想定しておくなら、ギガにしておいて損はないと思います。


実行速度について

場所・時間・契約プロバイダ・ネットワーク機器(ルーター等の処理能力と設定)で変わってしまいますが、私の経験値ベースでは
フレッツ光ネクスト ファミリー:理論値200Mbps、実効20~170Mbps
フレッツ光ギガスマート ファミリー:理論値1Gbps、実効300~700Mbps
となっています。*1


正直なところ、業務時間中にふと自分のPCから測定して20Mbpsも出ていれば、日常業務に支障はありませんから、フレッツ光ネクスト ハイスピード ファミリーでも問題ないようにも見えます。


影響があるのは、大きなファイルのダウンロードがあるときです。


それはどんなときか。
情報システム担当や総務でPC調達担当などしていると、PCをセットアップして渡すこともあります。(会社によっては「自分でやれ」ですが。)


そうしたとき、OfficeやWindows Updateなど、数百MBからGB単位のファイルダウンロードが発生し、これがかなりストレスに感じるはずです。はっきりいって、「1秒でも早く使える状態にしたい」ですし、セットアップ自体は決して価値の高くない作業に分類されますから、さっさと終わらせたい。


そうした作業からすばやく開放され、本業に注力できること。普段の体感速度もかなり速いこと。
こうしたことに+1,000円/月程度をかけることは、決して高くはないと思います。





10人以下ならWi-Fi APルータ付き(東日本だと「ギガスマート」)でもよいですが、それ以上で使うなら、ルーター貸し出しなしの「ギガスマート」にしておいて、ルーターとアクセスポイントは別で購入したいと、私などは思ってしまいます。


でも、やっぱりルーターの独自購入設定はハードルがあがるので、自信がない方はNTTからのレンタル機器に任せましょう。特に電話編で紹介する「光電話オフィス/オフィスA」は「VoIPアダプタ兼ルーター」のレンタルがありますので、これでも50人くらいまでは何とかなります。


ひかり電話をいれないなら、NTTからレンタルする必要もないので、代わりに家電量販店で手に入るバッファローの家庭用ブロードバンドルーターなどを使えば十分です。そうそう壊れませんし、さすが家庭用なだけあって設定画面に癖がないので扱いやすいです。


ただし、家庭用モデルで流通してるモデルの多くは無線LANのアクセスポイント機能一体型で、これが、規格上は802.11acなど最新最速のものに対応していても、接続数については弱い(何台程度まで使えるか明示していないものが多数です)ので、できればアクセスポイントは別で用意しましょう。


アクセスポイント周りのテーマは別の機会に。



NTTのレンタル機器でも、スピード自体はそれなりに出ますが、ではなにが問題になるか。


DHCPサーバー機能だったり、ファイヤーウォール/ポートフィルタリング設定など、後々必要になってくる「その他機能」が弱いんです。
その辺よくわからないうちは、気にしなくていいです。


ルーターに設定を入れる必要があるサービスを利用するようになると、辛くなってくることがあります。
端末数が増えてくると、繋がらない端末が出てくることがあります。
こうした事象にぶつかったら、自力でやる覚悟がある場合は自力で調べ、それが無理なら迷わず業者さんに調査を依頼し、問題点の報告および改善提案を出してもらいましょう。


ISPは、「迷ったら、とりあえず大手」

これも語ればキリがない話ですが、あれこれ考えないのであれば、シンプルに大手を選ぶことです。


所詮数百円から数千円の世界です。最安値を狙ってマイナーな会社、サポートの弱い会社にしないこと。


最初は家庭用プランでもよいですが、一応法人向けプランもある会社を選んでおくと、将来的に楽かもしれません。


今の御時世、ISP周りでトラブル起こって問い合わせをが必要になることはほとんどないですけど、自身がない人こそ、OCNとかIIJ(個人向けだとIIJ mio)あたりを無難に契約しておくのが良いと思います。


なお、回線以外のサービス(メールやホームページ領域)などの付帯サービスは一切無視して、とにかく回線の速度と安定性とサポートの3点だけ見ておけばよいです。


価格コムとか見ると、ISP各社がキャッシュバックで泥沼の争いをしているのがよくわかります。自宅の回線については、この辺にらめっこして選ぶのもよいでしょう。


ただし、法人名義だと対象外になるケースがありますし、対象になったときにそのキャッシュバックを会計上どう処理するか、受け取りは商品券のケースが多いので、その商品券をどう処理するか、といったところで一手間発生しますので、ここは十分に確認して下さい。


「固定IPが必要」になったら、その時点で対応しているプロバイダを探しましょう。
乗り換えが必要になっても、それほど難しい話ではありません。


なおISP関係についてはそこそこ知識があって、サポートに頼ることはほとんどない、という場合、余計なものがなくて最安値の「BB.excite」を契約しておくのが無難ですね。


まとめ

  • フレッツ光ファミリーで十分。
  • 回線スピードは、できれば「ギガ」を選択。200Mbpsプランでも、日常利用に影響はなし。
  • ルーターは、50人程度までならNTTのレンタル機器やバッファローの家庭用でも十分。
  • プロバイダは、無難に大手を選んでおく。


*1:計測場所は都内の何箇所かのオフィス。LAN側はハブ、ケーブルすべてGigabit Ethernet対応。測定サイトはNuroの速度測定サイトを利用。マルチセッションでの速度を計測できますが、Javaアプレットが動くためJava必須で最近のChromeだと計測できません。