なからなLife

geekに憧れと敬意を抱きながら、SE、ITコンサル、商品企画、事業企画、管理会計、総務・情シス、再び受託でDB屋さんと流浪する人のブログです。

「詳解MySQL 5.7」はMySQL 5.6を使い続ける人も読むべき!

機能追加、機能進化の解説メインではあるけれど

はじめに、のところで

本書では、MySQL 5.7の新機能すべてについて、ひととおり解説することを主眼に置いている。

と書いてある通りなんです。


しかし、新機能というのは、基本的に「何らかの課題があって、それを解決するために追加/改善された機能」です。


ということは、「もともと、どういう挙動/仕様で」という前提があり、それがどう問題だったから、こう動くようにした、こういう機能を追加した、というお話の流れがあります。
前提を共有せずに「これはいいものだー」って言われてもワケワカメですからね。


そして、その前提のお話を、労を惜しむことなく丁寧に説明してくれているのが、この本です。


つまり、MySQL 5.6を使い続ける人にとっても、そのMySQL 5.6はどう動いているか、という理解を深めることができるわけです。

そういえば、MySQL 5.6ベースの本って少ないよね

奥野さんの前著にして、MySQLを運用するエンジニアの聖典的存在でもある
エキスパートのためのMySQL[運用+管理]トラブルシューティングガイド
は、「MySQL5.1」ベースです。


その他、私が手元ですぐ確認できる本は、それぞれ以下のようになっています。
MySQLトラブルシューティング MySQL 5.1
実践ハイパフォーマンスMySQL 第3版 MySQL 5.5
詳解 MySQL MySQL 5.0(未所有)
MariaDB&MySQL全機能バイブル MySQL 5.6



MySQL 5.6って、MySQL 5.5からみてもかなりの改善がなされているわけですが、書店を眺めてみても、MySQL 5.6対応を謳いつつ入門レベルより先の話まで踏み込んでいるものって、見かけない印象です。


そうした観点でも、MySQL 5.6についての理解を深める上で貴重な本になってます。


特にパフォーマンスに関しては、内部の挙動、仕様、アーキテクチャの理解が不可欠ですから、関連する章だけでも読んでおくと良いですね。
第3章 オプティマイザ
第4章 InnoDB
第5章 パフォーマンススキーマとsysスキーマ
第7章 パーティショニング
あたりは必須でしょう。


副作用あります

MySQL 5.6の知識補完の目的で読んでいるつもりなのに、MySQL 5.7を使いたくなります。(回し者ではありません