情シスオフに行ってきた
おもろかったー。楽しかったよ、みんなー。
10年来のオフ会出席、真面目な勉強会形式のオフはそれこそ初参加で緊張しましたが、
みんなのおかげでとても楽しめました。
詳細レポは
id:kirara_397さんが
情シス★オフ 潜入記 - 謀 跡地
書いてくれているので、そちらを見ていただくとよいと思います。
ござ先輩(id:gothedistance)も、
「情シス★オフ」から考えた、ユーザー企業のジレンマ - GoTheDistance
で、二次会に同じテーブルにいて盛り上がったtopicsについて鋭い考察をしてますし。
こちらは私なりに感じたことを交えながら、ちょっと違った視点から、ざくっとしたレポを。
自己紹介で2時間!?
一次会はルノアール新宿区役所横店にて。自己紹介だけでほとんどの時間を費やしたね。
ほとんど初対面だし、それはそれで必要なんだけど、
テーマの決め方あたりは、やり方を少し変えていかないとツライかもしれない。
一応、会議体のコントロール、
いわゆるファシリテーションをメシのタネとして来た者として、
次回は企画段階からお手伝いしてもいいかなと。
OST(Open Space Technology)による会議体形式が役にたつんじゃね?
と思ったのですよ。
OSTってのは
http://blogs.itmedia.co.jp/koji/2005/11/open_space_tech.html
に概略がありますが、なんのこっちゃなので、後日まとめます。
一次会のヒーロー
情シスメンバーから先に、自己紹介+導入しているシステムについて軽く触れてもらう、
という話の流れだったのですが、
比率的に少ない情シスサイドからは、F社の導入率が高いこと、
各社(各者)とも、それなりに不満があることが聞こえ漏れ*1。
そこへ、「F社本体からやってきますた ><」宣言。
一次会はすべて持っていかれてしまったよ。
勉強会らしいテーマ
情シスならではの事情のテーマとしてリプレース・ライフサイクルの話とか、
バズワード的なものに対するスタンスとか、
日常の情報源とか、
短いながらも話が聞けてよかった。
技術的なところは
ある意味当たり前なんだけど、「所詮手段。業務に合うか合わないか。」という回答でしたね。
総じて評価の低かった最新キーワードの中でまともだったのが、「仮想化」。
仮想化は値段は高いものの、実際検討している、という声も。
それ以外のバズワードは「どーでもいい」。
やっぱりそうなんだ。
某リサーチ系コンサルが提唱する「テクノロジーのライフサイクル」の考え方からしても、
今回話題になったバズワードの大半は、
「まだまだ言葉が先行している段階」のものばかり。
これから、「期待ハズレ」という評価の期間を経て淘汰され、
「意外と使えるじゃん」というものだけが、定着段階まで生き残り、
さらに後発によって淘汰されなかったものだけが、寿命?を全うできるというもの。
やはり、利用する立場、導入後の社内への影響について責任を負う立場の方々は、
見る目がシビアです。
「所詮手段、されど手段。」
情シスだけではフォローしきれないから、
それを埋め合わせるサービスを提供することでメシ食ってる人たちがいる。
それは紛れもない事実。
うまく協力関係を築いていければいいなと思う次第です。
二次会は静かな幕開けと共に
二次会は北海道。新宿アイランドタワー44階。他の客がぜんぜんいない新宿西口のはずれ、17:30。
高い天井の効果もあって、澄んだ音が響き渡る、静かな空間。
でもここは居酒屋「北海道」。
オサレな隠れ家系居酒屋じゃない。
java-ja御用達?の居酒屋「北海道」。
席替えタイムの予定は予定のまま終わり、最初に着いた席で延々語りあったさ。
しかも、情シスじゃない人ばっかりの席だったので、少々残念でもあったが、
その分違った方向のテーマでアツく語る。
ござ先輩のエントリにもあった、Excelによる課題管理表の話なども。
何故なくならないか、という点について身近な事例でマジレスすると、
- 「所詮手段」理論が暴走。効果を測る前に、学習コストや環境構築コストを理由に、慣れたモノで管理したがる。
- お客や開発者との間で共有できるネットワーク上に構築できない。(コンプラ的理由)
であることが、コラボレーションツールの導入を妨げてることが多い。
受発注の間の契約の問題も話した。
請負範囲を契約でがんじがらめにしようとすればするほど、契約締結に昔よりも時間がかかってる。
その、エンドユーザーにとって何も産み出していない時間が浪費されている。
裁判やら何やらの問題で、みんな保守的になりすぎて
リスクをとることで得られる効果より、リスクを回避、転嫁することに躍起になってるよね。
なんていう私の持論をぶちまけてみたりした。
開発者が集まれば、Let's Tech Talk!
一次会ではほとんどなかった実装寄りのテーマも語りました。Techなトークの中には、正直ついていけないテーマもあったさ。それが現実。
「Java5やったあと、Genericsのない1.4がツライ」という発言を聞いたとき、
Javaの1.4と5以降で、何が違うか、何が便利か、解ってない自分に気づく。
こういうことって、
開発してくれる人たちが「これ使えばラク*2なのにー」
と思っていても、
どのバージョン使うか決められる/提案できるポジションで仕事をしている人間が
そのことを理解していないと、
いつまでたっても開発生産性って上げられないよね。
開発してくれる人たちが、どんなに勉強して、どんなに生産性あげようとしても、
チリも積もればで積み上げた努力を、「解ってない上流」で食いつぶしてる。
コンサルぶって、上流ぶって、
「所詮手段、業務が乗っかれば何で作ってもよくね?」
くらいな気持ちでいると、
(悪い意味で)古いアーキテクチャだったり
メンテしてくれる会社/人が見つからないような言語だったり
なんてものを採用したり提案したりしてしまう。
だから、手段を評価するくらいのことは出来なきゃいけない。
「されど手段」
だから自分はまだまだ学ばなきゃいけない。
使う人の心と作る人の心をつなぐスーツの極みへの道は長く険しい。
心残り
あんまり話ができなかったこと、それは、RFP以前の話。経営戦略からIT戦略、システム投資計画、業務改善計画などを経て、
とある1つのシステムを「やろうぜ」となるところまでの話。
つまり、情シス以外の参加者の多くはSI/ソフトハウスでSE/PG的に働いているので、
1つのシステムについてのRFPがユーザー企業側から出てきて、
そのRFPに対応した提案を出して受注して、
その受注以降のプロセスに関わっている人が多かったのは否めない。
「リプレースの話が出てから、数年後に受注になることもあるけど、
それまで何やっているのか?」
なんて話題も出たが、
リプレース計画も、数ある中の経営課題の1つとして扱う段階での課題整理を支援したり、
会社として「今年はこのシステムのリプレースやろうぜ」ってなったあとに、
そのシステムを発注する為のRFPを作るのを支援(一定規模以上の会社のRFPは、大半はコンサルが書いている?)したり、
といったところに入ることがある自分としては、
「それ以前」
のテーマなんかも語れるともっと良かったかなと思っている。
RFP書くのに苦労している情シスさんもいるでしょうし。
どんなRFPを書けばよいか、なんてテーマは、
「欲しいもの何なのか」を正確に伝えるツールとして
書く側、受け取る側、双方にとって重要なテーマでもあるので。
日経コンピュータ(情シスメンバーいわく「読みはするけど、踊らされない」雑誌)
の10/15号で
「システム内製化、再び」」
なんて特集が組まれていたのに、あとで気づいた。
このテーマも聞いてみたかったなあ。
最後に
主催してくれたwkzkさん、ありがとう。参加してくれたみなさん、ありがとう。
この会を知るきっかけとなったエントリを書いてくれたid:gothedistance、ありがとう。
追記
なんでid:wkzkさんのエントリ2008-10-26 - わきぶろぐでした
の引用もidトラバもしてなかったのだろう。ド忘れ。
そして、それでも真っ先に記事読んでスターをくれて、
さらにご自身のブログのオフレポリストに追記してくれたwkzkさん、重ね重ねありがとう。