こんな風に、価値観の多様性とベンチャーのカルチャーについて語ってみたエントリーが、もう6年も前ですってよ。*1
2008/6/10って、まだ前の会社にも入ってないし、当然まだ「はてダ」の時代。
ああ、前前職を辞めようと思い始めた時期かも。
そして、間に約5年在籍した会社を挟んだ今、まったく同じようなことに直面してる。
自分自身が進化してないのか、自分の6年前のエントリが見事に世の中の真理を言い当ててしまったのか。
相変わらず小さめの組織が好きな自分は、小さめの会社、いわゆるベンチャーを転々としているわけなんだけど、やっぱりベンチャーの「価値観」に対する落とし穴にはまってる。
その、6年前のエントリで、こんなこんな感じで、価値観重視のベンチャーが大きくなる時にハマりがちな傾向について書いてた。
今、拡大期に入って、ものすごい勢いで採用をかけているんだけど、まさにここに引用したような症状が出てきてる。
というか、カルチャーを全面に押し出す会社ほど、陥りやすいんじゃないかと思う。
「何を考えてても、何も考えてなくても、ある程度の結果出せる仕組みを用意するからとりあえずその仕組みに乗っかってね」という方が、大きくなっても歪みが起こりにくいんじゃないか。
変に考え方を揃えよう、同じ考え方の人間を集めよう、なんて思うことほうが無謀なんじゃないか、なんて思うことも。
経験上、カルチャー押し出してる会社は50~100人の間で止まってる。
なぜか、100人の壁を超えられない。
100人が見えてきた頃に、大量流出が発生する。
3桁見えてきたあたりで、カルチャー浸透度が薄まって、それに既存社員が耐えられなくなって「大きくならなくてもいいから、この社風を維持したい」って言い出す。
具体的にそう言わなくても、やっぱり価値観回帰色が強まって、そこに染まりきれない人が、違和感や居づらさを覚えて、抜けていってしまう。脱落組は、スキルや経験の豊富さを評価された中途入社組が多い。
新卒や、若くして転職して門を叩き、ポテンシャル重視で採用された人の方が定着率が良いってのも、経験上の傾向として見られる。
変にカルチャー押し出すより、うまくまわる仕組み考えてくれる人or仕組みに乗っかってくれる人であれば、何考えててもいいよ、くらいのほうが、組織としては大きくなるし、大きくなってもうまくいくんじゃないか、って思うことが多々ある。
さあ、自分はこれから、新たに挑戦するステージで、どんな組織作りをできているだろうか。
そして、数年後に、またこのエントリを見て、何を思うのだろう。
*1:*ブログ始めたのが2008年5月らしい