なからなLife

geekに憧れと敬意を抱きながら、SE、ITコンサル、商品企画、事業企画、管理会計、総務・情シス、再び受託でDB屋さんと流浪する人のブログです。

Excel「セキュリティの警告 リンクの自動更新が無効にされました」

このメッセージが出たら、
「オプション」ボタンを押して、ダイアログ「セキュリティの警告−リンク」を表示


「このコンテンツを有効にする」を選んで*1「リンクの編集」画面を表示


リンクの情報を確認し、そのリンクが必要なければ「リンクの解除」でぶった切る



という手順を踏むわけですが、この「リンクの解除」ができないことがあります。


で、そのあと、
「数式->数式の表示」
などを利用して、使用している数式を、目を皿のようにして確認しても、やっぱりそんなリンク使ってない。


なんてケースが出てきます。


こんな鬱陶しいケースの場合、悪さしているのは式以外のものだったりします。


それは、「名前の定義」という機能の存在。


ある領域に別名をつけておくことで、その領域を参照するときにセル範囲指定(例えば、A1:C10)ではなく、この定義した「名前」で参照することができます。
A1:C10にあるデータが、製品コード、製品名、備考、で構成される「製品マスタ」だった場合、このA1:C10に「製品マスタ」といった名前を定義しておけば
VLOOKUP(検索値,範囲,列番号,[検索方法])において、範囲のところに「製品マスタ」と書くことができ、A1:C10って書くよりも簡単で意味がわかりやすくなる、という機能です。


これがどう悪さするかというと、
外部ファイル上で定義した「名前の定義」を参照している
という状態を引き起こすのです。


過去に、別のファイルからデータをコピペしたときに、何も意識せずに「Ctrl+V」で持って来ませんでしたか。


「形式を選択して貼り付け」を利用しないコピペは、数式や書式だけでなく、そうした付属情報も引きずって来ます。
とくに、名前の定義で定義した範囲のデータが、被参照側にしかない場合、Excelとしてはこのように動かざるを得ないのです。被参照側のファイルにしか、データの実体がないのですから。


これは、
「数式 ->名前の管理」
から、定義されている名前を確認できます。


もし、コピペした先で、「名前の定義」を利用して数式を組むようなことをしていないなら、その「外部ファイルを参照している定義」を削除しましょう。
使用しているようであれば、定義の参照先のデータもまるごとコピーした上で、その定義の参照先を自分のファイル内の範囲に定義しなおしましょう。



名前の定義機能なんて使ってねーぜ、って人は、「数式 ->名前の管理」に意図せず入っている定義情報はごっそり削除すれば解決するはずです。
大抵の場合、人からもらったファイルからのコピペがきっかけで起こりますから。


追記

Yahoo検索経由でコチラの記事にたどり着く方が一定数いらっしゃるようなので、書籍紹介。


O'Reilly Japan - Excel Hacks 第2版の「1章 ブックとワークシート 14. リンク対象の見つからないリンクを削除する」
に、同様のお話が掲載されています。


また、この本は、他にも多くのExcelにまつわるテクニックが多数紹介されています。


Excelはひと通り操れる、と思っている人でも、読んでみると多くの発見がありますので、手にとって見てはいかがでしょうか。

Excel Hacks 第2版― プロが教える究極のテクニック140選

Excel Hacks 第2版― プロが教える究極のテクニック140選



なお、2014/1/9現在、Amazonではkindle版の販売はなく、販売元の電子書籍直販O'Reilly Japan Ebook Storeについても、PDF、ePUBともに未対応のようです。

*1:ダイアログを消してしまった後は、「データ -> リンク の編集」 で出せる