なからなLife

geekに憧れと敬意を抱きながら、SE、ITコンサル、商品企画、事業企画、管理会計、総務・情シス、再び受託でDB屋さんと流浪する人のブログです。

ボクが知っているWebと、アナタの知っているWebは違う。−新興ニュースアグリケーターサービスに何を思う−

リクルートも参入、 新興ニュースアグリゲーターを使い始めよう! 【増田 @maskin】 : TechWave
を読んで、紹介されていたサービスを早速使い始めた&従来から使っているサービスと比較して、思うところあったので書いてみます。


ちなみに、スマホ版しかないものは、スマホ(iPhone)、PCサイトもあるものはPCサイトでの使用感に引きずられていますのであしからず。

各種フィードアグリケーター紹介

Antenna

「Antennaは、厳選された120以上のメディア情報を自分好みに編集できる「キュレーションマガジン」です。」
すべての記事一覧 | Antenna

と銘打っています。


ですが、キュレーションにおける「集める」方は満たせても、集めた情報の「付加価値・展開拡散」の部分については、このAntennaというサービス内でのSNS要素がよほど盛り上がってこない限り、FacebookTwitterといった外部サービスが中心となりそう。


というわけで、

さあ、今度はあなた自身がキュレーターとなって、いろいろなヒトがモノと出会う瞬間をプロデュースしてみませんか?

とありますが、キュレーターの情報収集支援という印象を受けます。


それ以外の要素で見ると、

「Antenna」の最大の特徴は、全体のバランスとスタイリッシュな閲覧体験といえる。
リクルートも参入、 新興ニュースアグリゲーターを使い始めよう! 【増田 @maskin】 : TechWave

にある通り、見栄えの部分にチカラ入れてる感じ。
コンテンツ元自体は、かなり絞っている模様でタグの数も控えめ。
その代わりというか、初期利用時の情報収集対象は全カテゴリがデフォルトで指定済となっており、興味のないものについて外していく感じ。




「使うほどに感度があがり、世界が拡がる」とのことですが、まだ使い込んでないので、どんな感じに感度が上がっていくのかは今後のお楽しみ。





vingow

こちらのキャッチコピーは

あなた好みのニュースを、自動で集める
「5年後の新聞」。それが、ビンゴーです。
ニュース自動要約アプリ | vingow [ビンゴー]

とのことで、なかなかインパクトのあるコピーが打たれています。


Techwaveさんお気に入りのようで、

TechWaveでも何度か紹介しているが、記事を読めばよむほど嗜好を学習し、マッチした記事を提供してくれる。自分で欲しい情報をタグとして登録すると、さらにその制度がアップする。とにかく、エンジンが秀逸で、使用時間が増えるにつれて、ジワジワ良くなってくる実感があるほど。
リクルートも参入、 新興ニュースアグリゲーターを使い始めよう! 【増田 @maskin】 : TechWave

とあり、うまく使いこなすとかなりデキル子になるようですが、やっぱり自分はまだ使い込んでないので、どんな感じに感度が上がっていくのかは今後のお楽しみ。


気のなるのは、どういう方向に精度が上がっていくのか、というところ。
上記のAntennaが情報源を厳選して、少なめのタグで構成されているのに対し、vingowはタグの多さ(10万以上)をアピールしていますが、どんなタグがあるのかPC版ではさっぱりわからず、iPhone版では「おすすめタグ」があるもののホンのわずか。デフォルトは「Windows」「iPhone」の2つが選択された状態でスタート。


結果、初期のホーム画面は、IT系、ガジェット系のニュースフィードでうめつくされていました。
ここから、まったく別のジャンルの方向に精度を上げていくのは、結構きつそうだなーという印象を持ちました。


まったく同じタイミングで使い始めた「Antenna」と「vingow」が初期画面からしてこんなに違うというのが、とても興味深いところです。





newsHUB

PCサイトがなく、iPhoneでの使用感から。

「それ、知ってないと」をサクサクと。


忙しい時代を生きるすべての人々のために。newsHUB は個人として知りたい情報と、社会の一員として知っておくべき情報をどこよりもバランスよく、どこよりもストレスなく見ることができるアプリです。
http://newshubapp.com/

ということで、「antenna」と同じ厳選素材アプローチ(勝手に命名)のようです。
違うのは、使い込み要素がないこと。これはリクルートさんが作っているサービスなので、って感じですね。


カテゴリも固定ですし、ニュースソースも固定ですが、従来のサービスにもある見慣れたカテゴライズなので、とっかかりのハードルは低いです。
あと、一度読み込んだ記事はオフライン閲覧可能となっているそうです。都内の地下鉄では駅間にも携帯電話の電波が入り始めた昨今ではありますが、地味に嬉しい機能。


個人的には、あの蛇腹UIが苦手です。。。。作り屋的には「おーすげー」なのかもしれませんが、アレが何かの価値を提供しているようには到底思えないし、操作性が上がっているとも思えないです。





コメンテーター

大盛り上がり ニュース速報コミュニティ

ということで、ついたコメントベースでのニュースフィード。平たく言えば「はてなブックマーク」です。以上。
PCサイトもありますが、スマホアプリからでないとコメントができない。


はい。インスコしてませんし、する予定もありません。ごめんね。


他のサービスと違うところは

確かに、PVランキングでは不定してこないニュースが得られる。
リクルートも参入、 新興ニュースアグリゲーターを使い始めよう! 【増田 @maskin】 : TechWave

というところが特徴ですね。ま、これも、はてなユーザーからするとあまり驚きが無いわけで。






・・・・はい。インストールすらしてないし、する予定もないです。





smartNews

データを事前に取得するので、電波が悪い地下鉄の中でも、読み込み時間はゼロ!圧倒的なストレスフリーを実現しました。
SmartNews(スマートニュース)| ニュースが快適に読めるスマホアプリ

というのが圧倒的な特徴であり、その特徴がゆえに、リリース当初から一悶着ありました。黒い?噂は今はどうなっているのでしょう?


ただし、兎に角便利なのです。なので、件の問題について綺麗な着地点を見つけて、頑張ってほしいなと思っています。


事前読み込み以外の所では、antennaやnewsHUBと同じ、固定カテゴリ、学習機能なし?です。

日本中のTwitterでつぶやかれる1日数百万件のWebページを、独自技術でリアルタイム解析。いま話題のニュースを賢くまとめて、あなたのiPhoneにお届けします。
SmartNews(スマートニュース)| ニュースが快適に読めるスマホアプリ

とあるのですが、どこまでパーソナライズされているのかは、正直よくわかりません。
Twitter」カテゴリのところでは、実際にフォローしているユーザーのTweet情報から記事を抽出生成しているように見えるので、ここはパーソナライズされているようですが。





Gunosy

Gunosy(グノシー)はあなたのTwitterアカウントやFacebookアカウント、はてなアカウントからあなたの興味を分析し、興味にあったニュース・記事を推薦するスマートなパーソナルマガジンです。
Gunosy(グノシー)

とあるとおり、個人に特化して最適な情報をレコメンドしてくれるサービス。


「使い込んで精度を上げる」だけでなく、使い込む以前から、アカウント連携したFacebookTwitterの情報を分析して配信する情報を選び出すという、もう一段階上の機能を実現しているサービスですね。
なので、普段チェックしてないサイトや、盛り上がってみるみたいだけど興味ないのでスルーしてたサイト、記事なんかを、「あなたの興味に合致するんじゃないの?」と拾い上げてくれる。
利用開始に際しても、アカウント連携以外にはタグも何もなくて、いきなり興味のツボにヒットする配信をしてくることに驚かされました。


技術的には、いわゆる「ビッグデータ」のどまんなかを突っ走ってる印象がありますが、どうなんでしょう?


もう数ヶ月使っていますが、使い込んでいくと、やっぱり興味関心が絞られてきて、情報が狭くなってくるように思います。
それを是正するためにはTiwtterのタイムライン上で、あえて拾って来きてほしい「普段とは違うジャンル」の情報を流すようにするなど一工夫必要になったりしてしまうわけですが、

「このキュレーション能力で他ジャンルの記事を紹介してくれよ」
http://d.hatena.ne.jp/yamaz/20130310

なんていうバッドノウハウ的記事も出てきているので、そちらをチェックするとよいかと。*1
Gunosyの中の人も、Twitter覗きこんで日々改善方法考えてるっぽいので、気軽につぶやいてみると何かあるかもしれません(チラッ


今ここで全力で持ち上げているGunosyで残念な点があるとすれば、
同じテーマを扱った複数のニュースが同時に取り上げられることですかね。
他のサービスでも抱えている問題ではあるんですけど、Gunosyの基本機能がすごすぎてこの課題が目立ってしまう感じ?





従来型フィードリーダー


「サイト固定でURL決め打ちし、更新情報を拾う」という、RSSフィードリーダー基本中の基本機能なわけですが、これが前半に上げた各種サービスが出現発展してくる基礎となっているわけです。


意外と、使われてないんだよね。PC利用歴の長い人で、リテラシー高め?の人が中心。別に小難しいことないと思うんですけど、そんな頻度で情報チェックしねーよってことなんでしょうか。
Googleリーダーがサービス停止になったら泣きますわ、ガチで。


って、書いてるそばから「Google Reader will not be available after July 1, 2013」って表示されて泣きそう。。。





新興ニュースアグリケーターサービスに何を思う

新興ニュースアグリゲーターって、従来型フィードリーダーに、何かしら付加価値をつけて再発明されたもの、と考えて良いと思います。


ここでいう「付加価値」とは、この記事の前半でとりあげたサービスをみてみると、以下のように整理できます。

  1. 厳選ソース
  2. 柔軟なカテゴライズ
  3. 学習機能/抽出アルゴリズム
  4. コメント/ソーシャル要素
  5. ビジュアル/UI
  6. オフライン対応

もちろん、これらの要素の中には相対する要素も含まれますし、それぞれに長所短所があるわけですので、各サービスがどの要素を選択して特徴づけていくかが重要になるわけです。


ただし、どっちの方向に向かっていく方が、可能性の広がりがあるか、って考えると
「厳選ソース」からのピックアップではないんじゃないか
と思うんです。


newsHubのキャッチコピーにある「「それ、知ってないと」をサクサクと。」って、突き詰めると「Yahooトピックス」という究極の存在がいるんですよね。マス向けニュースダイジェストの王者。
相変わらずGoogleを押さえて日本のトップに立つポータルサイトであるYahooの、そのまた中央に君臨する、究極のトップニュースなわけで、アレに勝とうというのは相当なことだと思います。


となると、期待できるのは、その反対側に走っていく方向。パーソナライゼーションの方向性。しかも、それまでのやり方ではたどり着かなかった情報へのアクセスを提供するもの。
そっちに向かって一歩リードしてるのが「Gunosy」であり、私自信の使い込みも含めて今後に期待したい「vingow」かなと思ってます。





「ボクが知っているWebと、アナタの知っているWebは違う」

いつも通りのやり方でネットやってても、見えている情報の範囲はそんなに変化しません。むしろ狭まっていくばかり。


そして、興味関心が異なる人とは、まるで見ている情報が違うし、同じような仕事をしていても、日常的にアクセスする情報源が全く違ったりします。


「ボクが知っているWebと、アナタの知っているWebは違う」


そんな、平行世界であるかのように存在している「未知なる情報」、今まで陽の目を見なかった、マス向けとはいえないかもしれないけど良質な情報へのアクセスを提供するサービスが、今後ますます伸びていくのではないかと思うわけです。


これまでは、SNS的、クチコミ的なものをきっかけに、新しい情報への扉を開くことができました。
まなめはうすのようなニュースサイト、はてブのようなソーシャルブックマーク、そして昨今のfacebooktwitter


次の世代を担うサービスとして、Gunosyやvingowに期待しています。




他にも、コレはイケてる!っていうサービスがあったら教えて!

*1:すでにGunosyの中の人が公式ブログでも解説されてる