なからなLife

geekに憧れと敬意を抱きながら、SE、ITコンサル、商品企画、事業企画、管理会計、総務・情シス、再び受託でDB屋さんと流浪する人のブログです。

僕がコミュニケーション論を書く理由


それは、難しいなあ、と思うから。
それに尽きます。


苦手意識にも近い感覚ですが、「コミュニケーション苦手」って宣言すると、ビジネスの世界では非人間的扱いをうけるので、採用面接の場などでは「難しい」と表現しています。
この場では、書くのにメンドクサイのもありますので、「苦手意識」って書いちゃいます。


この苦手意識の源泉ですが、子供の頃からの、人格形成に影響するイベントが色々関係しているなあと思うのです。
自分のコミュニケーションへの苦手意識のようなものの原因を分析しようとしている時点で、コミュニケーションというものを相当意識していることを自覚するわけでも在りますが。


出身は、関東平野の片田舎なんですけど、たまたま近所に同じ年に生まれた子がいなくて、兄弟、および、兄弟の同級生と一緒に遊んでたわけです。で、幼稚園とか小学校とか入ると、兄弟の関係から切り離されて放り込まれるわけですが、そこにいる同級生たちは、すでに別のコミュニティである程度関係性が作られている人たち何ですよね。こっちは「はじまりのはじまり」のつもりなんですけど、向こうはもう仲良しグループとかできちゃってる。
そんなことを気にするようなナイーブな少年だったので、どう接していったらよいのか、ものすごく考えてしまう子になりました。
そのまま、人とか、組織とか、コミュニティといったものとの距離感のとり方に悩むようになってました。


ほかにもいくつか理由はあると思いますが、結果としては「人の顔色見る」タイプの人間になったわけです。


おべんきょでは、頂点とはいわなくともそれなりの成績残してたり、素行もそこそこだったので、クラスの学級委員とか部活動の部長なんかもしょっちゅうやってましたね。
組織との距離感のとり方で悩んでいるようなヤツが組織のリーダーやってるとか、今思うと恥ずかしい限りですが、そんなだったです。


交友関係も、昔からかなり狭いほうです。一部の、しかも比較的、どこか陰のある陽のあたらないタイプ?とつるんでいることが多かったです。
なんかこう、疲れやすいんですよね。とくにクラスを盛り上げるヒーロータイプの同級生とはうまく合わない。
同級生よりも、ちょっと上の世代のほうが、話もなぜか合って気楽でした。


大学のころ、まだ、ダイヤルアップ中心でつなぎっぱなしのチャットよりもまとめて読み返せるメーリングリストが重宝していた時代、MLの重鎮みたいな感じになってオフ充してたことも在りました。
いわゆる就職活動MLってやつでしたが、方向性の違いはあっても明確な目的を共有していたから、話が合いやすく、居心地が良かったのかもしれません。
あんなに薄く広い人間関係について主体的に動いていた時期はありませんでした。


で、社会人になって、仕事という枠によって自分の生きる世界がある程度固定化されてきて、また人間関係の幅が狭くなりました。


社会人になって約10年、基本的にはスーツ属性の職種でメシ食ってきました。
スーツ属性のメシのタネは、「コミュニケーション」であります。
それでも、SEの場合はコミュニケーションはツールで、売り物はシステムだったわけですが、
その後のコンサルというのは、会議術を中心にコミュニケーションそのものを売り物にするぐらいの環境で、正直キツかったですね。
おかげで色々学ぶこともできました。


今はサービスを企画して、それを利用者に安定して届けるのがお仕事なので、コミュニケーションをとるのは社内が9割です。
コミュニケーションそのものにハイレベルなものを要求されているわけではありません。仕事に支障のない程度に話ができればOKです。


しかし、いったん要求レベルの高い環境に身を置いたおかげで、今は人の会議の進め方やコミュニケーションのとり方まで、非常に冷静な目で見ることができるようになりました。
「ああ、段取りのかけらもないひでぇ立ち上がりだなあ」とか。
「こいつ、何の定義もなしにこの言葉使ってるから、相手に通じてないんだなあ」とか。
「つーか、よくこんな前振りもなしに本題に入って、みんなついてこれるなあ」とか。
・・・入社から日が浅い僕は、彼らが長い付き合いで前提共有しているのかと思って後で話聞いてみると、ぜんぜん理解している内容が違ったりして面白いんだけど。


僕は僕が苦手意識をもちながらも必要とされているコミュニケーションを円滑にこなすためにどうすればよいか、気づいたことを書き記しているわけです。
技術の道を極めようとする人が、壁にぶち当たったり、解決したりしたことをブログに記述するのと同じように。


人の役に立てばいいのなとか、だいぶ先の話ですね。


最近は、blogやtwitterを経由して、人脈が少しだけ広がりました。一方的に影響されているだけ、という部分もありますが、転職活動を本格化させるきっかけにもなってます。
アルファな人たちの楽しげなやりとりを見ているとちょっとだけうらやましいですが、気負わない程度に、依存しすぎない程度に使ってます。


僕がコミュニケーション論を書く理由。
ギークな人たちのアンテナに引っかかるのが日々格闘している技術ネタなのと同じように、
僕のアンテナに敏感に引っかかるのが、日々思い悩んでいるコミュニケーションのネタなんですね。


結論を冒頭の2行で書いているにもかかわらず、こんな戯言を最後まで読んでくださった特異な方がいましたら、深くお礼申し上げます。