転職活動振り返り
5年ぶり3回目となる今回の転職、活動期間としては過去最長となり苦しんだわけですが、どんなスペックでどう動いてどう苦しんだか、振り返りたいと思います。
基本スペック
といっても、プロフィールおよび記事に記載している以上のことは非公開のつもりなので、ざっくりと。
- 30代後半、オッサン。
- 大卒文系。いわゆる「文系SE」の流れ。
- SI、ITコンサルで2社10年。その後、事業会社で商品企画、事業企画、経営管理で計5年。異動絡みもあり、キャリアの一貫性が弱い。
- 情報処理1種、OracleMaster、PMP合格歴あり(更新せず)
- 在職中での活動
IT屋としてはブランクがあり、会計屋としては年齢に比べて未熟で、 売り込みにくい経歴であることは想定してましたが、実際に大変でした。
動機・きっかけ
主に管理会計に関わる部門に異動して3年、完全に会計屋になる決心はつきませんでした。
異動先の業務にこなれてきてからは、手元の業務の効率化に励んだことで残業時間も減り、身体的にはラクでしたが、充実感はありませんでした。
また、そんな中途半端な気持ちでこのまま居続けても、昇格昇給の希望の光も見つけられませんでした。
上司とも折り合いが悪かったです。ITに対する考え方、マネジメントに対する考え方、全てが真反対。正直、早く出たかった。
後ろ向きな理由でも、いいじゃないか。にんげんだもの。
そして、やっぱりITを整備する側の仕事を通じて触れていたい、という気持ちは3年たっても消えなかった。これが一番大きな理由です。
求職条件
実際に、この内容で紹介会社に依頼してます。
- 社内情シスまたは管理系部門
- 業種問わず
- ソーシャル、ゲーム、エンタメ(パチンコ等)除外
- 都内近郊、転居を伴う異動なし(出張は問わない)
この条件で、紹介を受けて検討対象となった業種は多岐に渡ります。
- 自動車販売
- 保険
- 通信販売
- 人材紹介
- 不動産
- 製造業
- SI/コンサル(受託担当ではなく、あくまで社内業務ポジションで)
- 旅館/ホテル
- 流通小売
- サービス
- etc...
感触としては、以下3業種の案件が多かったように思います。
景気回復の流れで、情シスや経営企画、管理系スタッフ確保に対して積極的に動けるようになってきた業界、あるいは、競争激化の中で、他社を出し抜くべく、経営企画・事業推進力の強化が課題となっている業界、といった印象です。
- 人材紹介
- 不動産
- 通信販売
活動結果サマリ
書類選考の勝率は良いほうらしいです。それに対して、面接に弱すぎだろ。
いいんです、たった1つでも、納得の行く会社と御縁があれば。
- 検討件数:紹介会社4社紹介46件+求人サイト経由の自力応募1件
(+数社、内定決定直前に紹介受けたが検討せず即辞退) - 応募数 :14件
- 書類通過:10件
- 一次面接通過:2件(辞退1、不合格7)
- 二次面接通過:1件(不合格1)
- 内定:1件(入社予定)
なお、書類応募したまま最後まで放置状態になった会社が数社ありました。
活動履歴
本気出してない時期は、サイトには登録しっぱなしでアンテナ張っている状態でしたが、本気で紹介会社と接触し始めてからの動きは以下の様な感じです。
1社目紹介会社と接触 2013/5
- リクナビ経由でエージェントから接触してきた。
- とりあえず面談したが、シェアオフィスを使って独立したてのホヤホヤ?の模様。指定された面談場所か貸しオフィスの一角にある共用会議室だった。
- ベンチャーの管理部門を中心に独自のコネを幾つか持っている以外は、どこでも出してくるような案件。
- 売り込みにくいキャリアと見たのか、その後一切連絡来ない。
- 放置開始1ヶ月後に一応連絡入れてみたが、追加紹介1件もないので見切り。
2社目紹介会社と接触 2013/6
- 人材バンクネット経由で紹介会社側から接触してきた。
- 大手某社C。
- 求人紹介案件は、別途自社の会員システムでステータスも管理。
- さすが大手、案件豊富。
- 案件だけでなく、求職者の支援体制が充実。
- 特に数案件については、企業担当営業が直接面接対策指導に入る。
- 本気で入りたいと思える案件に巡り会えたが、あえなく撃沈。1社はこちらの力不足、1社は休職歴懸念のタダ1点で。。。それらの企業さんについては、これからも応援しつつ見守っていきます。
- 後半、明らかに案件がネタ切れ気味になり、こちらもモチベーションが落ちてきて、そのうち連絡途絶えてフェードアウト。
転職ポータルから直接応募 2013/10
- en-japan経由で、書類レベルの登録情報審査済みで面接確約のオファー。こういうの素直に嬉しい。
- 面白そうな案件だったが、その面接で残念ながらお見送り。明確な理由は不明。
3社目紹介会社と接触 2013/11
- 人材バンクネット経由でこちらから接触。
- 大手某社M。
- 初回面談担当がつくものの、求人発掘の営業担当それぞれが直接求職者に案件紹介するスタイル。
- 求人紹介はすべてメール。会員専用サイトのようなものは使わず。
- ITよりも管理系案件を中心に取り扱うなか、異色の求職者だった模様。かなり手厚く支援いただく。
- 同業他社(ガチ競合)で、現在とほぼ同じ内容の仕事紹介があり、面接も好感触だったが、先方が重視しているとある領域の経験が不足していたため、あえなく不合格。惜しかった。でも、あと何年も今の会社に残ったところでやっぱり身につかない領域なので、「落ちるならこの点だろう」とは想定してたところなので納得。
- 他にも、他の紹介会社では出会えないような特色のある会社を紹介してもらえた。
- 管理系に強い紹介会社であるなか、めずらしくITも分かる人がほしいという求人にヒットし、先方より評価いただく。
- 最終的に、こちらで紹介いただいた案件で内定までこぎつける。
4社目紹介会社接触 2013/11
- 3社目とほぼ同時期2社目紹介会社の案件がタマ切れになったので切羽詰ってため、自分としては珍しく紹介会社2社同時並行で。
- 大手某社J
- 初回面談担当がつくものの、求人発掘の営業担当それぞれが直接求職者に案件紹介するスタイルなのは3社目と類似。
- 求人紹介案件は、別途自社の会員システムでステータスも管理。
- こちらは他の一般的な紹介会社同様にIT系が豊富。
- 求人側で所属先と取引歴あり、担当営業がべらべら喋る。それあんまり喋っちゃいけない内容だろ、って感じで、ちょっと不快。
- 紹介会社側の不手際か、IT系では売り込みにくいスペックだからか、初回面談以降の連絡が途絶える。
- 3週間ほど音信途絶えた後、初回面談直後に申し込んだ書類応募の結果がようやく届く。
- すでに3社目紹介会社での案件がほぼ内定固まっており、軽く皮肉を入れたカウンターメールお見舞いしたら、立て続けに求人紹介くるが、当初要望を無視した内容がくるなど雑さが目立つ。
- そのまま別件内定固まり、すべての案件を辞退。
- 律儀に「今後のサービス向上の参考に」とアンケートメールが配信されてくる。
正式内定、入社意志の連絡 2013/12末
なんとか次が固まった状態で、現在の職場にも退職意志を伝え、スッキリした気持ちで年末年始を迎えることができました。
不合格時の主な理由
書類および面接での不合格理由、紹介会社の方にはちゃんと伝わっています。次以降、求人側の会社に適切な求職者を売り込むための大切な情報でもありますから。
なお、私の場合、こんな理由でお断りされていたようです。
- 事業の方向性と経歴のミスマッチ
- すでに別の人で決まってしまった
- 休職歴があるため(その会社の忙しさに巻き込むのは忍びないとのこと)
- 思ったより技術寄りだった
- 持っているスキルと求人スキルのニーズがマッチしなかった
- 面接での応対の中で一貫性がないと感じる部分があった(完全に私のミスです
- あまりやる気が感じられなかった(面接をしながら、この会社は違うな、受かってもここで働くことはないなと思い始めていたので。)
苦しんだこと
始める前から苦しむだろうとは思っていましたが、やっぱり苦しみました。苦しむポイントも想定してはいましたが、その影響力は想定以上でした。
- 年齢とキャリアの紆余曲折により、紹介会社にとって「売り込みにくい商品」になっていたこと。
- 休職歴については、書類には記載せず、面接の流れの中で必要に応じて、聞かれたことに正直に。
- 目線の保ち方。言葉を選びながら話す性格なだけでなく、考えているときに目線が泳ぐクセがある。相手が話している時に目線を合わせるとか平気なんですけどねぇ。
- 時間確保。現職がフレックスなし10時-19時拘束&私服出勤なので、面接の度に半休&着替え持参。
もう一つ、苦しいというか、困りものだったのが「SPI/Webテスト」。
新卒の就職活動以来、まったく縁のなかったこのテストは、当時は紙でしたが、今はWeb化され、さらに扱いにくくなってました。
また、このテのテストにつきものの性格診断、真正直に答えたら不適合判定されるのは想定済ななかで、どこまで自分に正直になれるかとの戦いでもありました。
個人的には、あんな不毛なテストは無いと思っていたので、予め選考過程に明記されていた会社は避けるようにしてましたので、応募後に知らされるケースだけやむを得ず受験してました。
そして、やっぱりというか、このテストの結果を見て不合格と判定したであろう会社は数社あります。
ま、中途採用でアレに頼って人を選考する会社は、コチラとしてもお断りなので、それはそれで構わないのですが。
よかったこと
最終的に内定を得る事以外にも、転職活動から得られることはあるんです。今回は特にこの3点。
- 紹介会社を使うことで、自力では見つけ出せない魅力的な会社に出会えた。日本まだまだ元気だぞ、オレもまだまだがんばるぞ、的な。
- 紹介会社の底力を再確認した。奴隷商人とかdisっててごめんなさい。
- 経営管理部門に移ってから身につけた企業調査スキルが結構役に立った。(競合分析で適時開示資料や決算発表会資料などを読むことが多かったので。)
転職を考えている人へ
僭越ながら、少しでも参考になればと思い、つらつらと書いてみます。
転職をクセにしない
「転職と離婚は1度経験すると何度でもできるようになる」という言葉があります(詠み人知らず)が、落ち着いて行動しましょう。やはり1社あたりの勤務期間や転職回数に関する質問は多いです。
異動等で望まない仕事に就いたとしても、そこでどういう行動をとったか、何を得たかが、評価されるポイントになることがあります。
一方で、自分の成長速度は、常に外部を見ながら確認したほうが良いです。正直言って、ここ数年、成長速度が著しく落ちていました。
「年齢の割にアレだよね」と思われないように、素早く動いたほうが良い時もあります。すべてはバランスと時の運に対し、自分がどう判断するかではあるのですが。
紹介会社を使う際は、明確な目的をもって
通算3回目の転職活動で、3回とも紹介会社を活用していますが、今回ほど紹介会社を活用したケースは初めてです。
過去2回は正直なところ「とりあえず持ってる案件全部よこせ」的な使い方でした。それ意外の機能についてはあまり期待していませんでした。
しかし、今回は、はじめから「難しい転職活動になる」ということが予想されていたので、以下のように目的を明確にし、それを伝えています。
- 業種問わず、職種は情シスないし管理部門という条件では、サイトの機会検索では難しいので、人知にてフォローしてほしい。
- 自力で案件にたどり着けるような案件(D社とかG社とかM社とか)の紹介はいらない。興味がないし、興味があっても紹介手数料かからないルートのほうが求職側も求人側もメリットが大きい。
- 特定技術、特定領域一筋何年とかではなく、30オーバーで別職種に異動している難しい経歴なので、あえてこうした求職者が企業に売り込むにあたって、求人案件別にどの点をどう強弱つけるべきかフォローしてほしい。
こうした期待に応えてくれるる紹介会社はちゃんとありますので、紹介会社を選ぶ基準としても、明確な目的を持っておくべきでしょう。
企業研究の負荷は高いので、予定を詰め過ぎない
とくに、業種問わず職種ベースで動く場合、面接前に調べるべき企業の業種背景がぜんぜん違います。ホテル・旅館業だったり、証券だったり、不動産だったり。
求人側も、事前知識についてそんなにハードルを高く設定してはいませんが、それでも不勉強はすぐにバレます。
また、株式公開をしている企業としていない企業では、公開されている情報量が異なります。
公開されている情報が多いとアピールするシナリオのカスタマイズなどはラクではありますが、公開情報は多ければいいというものではないです。公開情報が多ければ多いなりに、調べていける量が多いわけで、面接する側からすれば「どの程度調べてきたのか」も判定しやすいのです。
労働条件をしっかり確認
「土日+祝日+夏休み+年末年始+有給休暇」があたりまえだと思っていると、そうでもないです。自分の常識が世の中の常識だと思わずに、しっかり確認しましょう。
特に配偶者や子供がいる人は、ライフスタイルがガラっと変わる可能性がありますので、譲れないところはきちっとしないと家庭崩壊の危機が迫ります。
最近は、契約社員スタートの会社も結構あります。1年後に正社員登用前提で、全員が契約でスタート、とか。
報酬面では、特に「賞与」「残業」「深夜」「休日」「退職金」「年金」は要チェックです。
みなし残業代込の場合、想定みなし残業時間と、その運用実績はちゃんと確認しないと危険ですね。
これも、ローンや保険絡みで色々ありますので。
もし、昇格昇給の基準や、給与テーブルについて確認できるようならしておきましょう。
まずは、面接をクリアしたい、という段階ではなかなか切り出しにくい話かも知れませんが、オファーもらえるか否か、という段階で、自分が置かれる職位、職務が組織図上どのあたりで、それに相当する給与が給与テーブル的にどの辺の位置で、どう頑張れば1つ上にあがれるか、というスタンスで聞くのがスマートかと思います。
ネットの情報をどう捉えるか
やっぱりブラック企業は避けたい。でも、成長している企業で気持よく汗を流して?働きたい、なんて思いがあるものですが、傍目にはどちらも社畜、表裏一体だったりします。
情報収集については、どうしてもネットに頼らざるを得ないことになりますが、「ウソをウソと(ry」というのもありますし、とくに企業の評判については、「快く思っていない人によって表に出てくる」ことのほうが圧倒的に多いです。
宗教がかって、他人にもこの幸せを分けてあげなくちゃという執念でも無い限り、満足している人はいちいち外に発信しません。
そのへんを差し引いて見つつ、あとは自分で調べ、自分で話してみて、自分で考えて、自分で判断する。それだけですね。
意外とおすすめ、このサイト
他の大手サイトとはちょっと違ったアプローチが取られているので、合わせて登録しておくと良いです。
具体的には、使っていただいたほうがわかると思いますし、ステマでもなんでもないので詳しくは触れませんが、こちら経由で活動の幅が広がった、とだけ言及しておきます。まさに、上記の活動履歴のとおり、私の転職活動にはとても貢献してくれました。
以上、退職エントリを実名で書けないモヤモヤに代わりまして、転職活動レポでした。