なからなLife

geekに憧れと敬意を抱きながら、SE、ITコンサル、商品企画、事業企画、管理会計、総務・情シス、再び受託でDB屋さんと流浪する人のブログです。

拡大期のコストコントロール

ベンチャー企業で、事業が軌道に乗ってきて、事業規模、人員規模が拡大フェーズに入ったとき、コストコントロールってどうやっているのだろう。どうすればうまくいくのだろう。


安定期に入っている企業だと、年初に予算を立てて、それでコントロールする「予算統制」という形をとるわけなんだけど、拡大期のベンチャーって、一年先どころか、一ヶ月、一週間、一日すら、先の予定が見えないことがあります。

前日の夜の打ち合わせから、翌朝、真逆の展開が発生したりします。


いくつかある事業の1つが急にのび始めて、既存社員の割合を一気にそちらに振り向けたり、毎月、毎週といったペースで中途採用者が入ってきたり。

今所属している会社だと、「内定、翌日から出社」なんてことも「よくある」状態。

そんな状況下で、経費に予算上限なんてあったりしたら、必要なものが全く調達できない状態になるのは目に見えています。



それでも、事業単位での事業計画、収支計画、利益率計画があって、それに基づいて動いているのであれば、計画を大幅に上回る急成長に伴う人員増強であっても「率」の指標に基づいてコストコントロールをすればいいのですが。

そこはベンチャー。「辞めコン起業」タイプの会社でもない限り、そんな計画立ててから動くような人は揃ってません。

「考えるより先に動け」あるいは「動きながら、何か起きたら考えろ」といった文化を善しとする会社の方が、勢いづいているベンチャーには多いですから、そこまで考えられた計画の存在は期待できません。



一応、「統制がとれないのはヤバい、守りの方が手薄」という危機感から、管理系業務でそれなりに経験を積んだ人を雇ったりするのですが、その入ってきた人は、あまりの統制のとれてなさに相当苦労します。

やはり管理業務についての知識が少ない人が主体で事業が進みます。

起業が小さければ小さいほど、日々の売り上げが命綱ですし、そこは管理系スタッフも十分理解していて、協力を惜しむようなタイプなら最初からベンチャーに飛び込んできたりしません。

ですが、それくらい協力的な姿勢を示していても、現場が突っ走って何か問題が起きて「わからないことは、先に相談してくれればいいのに」と思うことはたくさん発生します。

しかし「わかってないということもわかっていない」ので、ここは管理スタッフに相談しよう、なんて発想が出てくる訳がないです。



いやー、むずかしいですね。

コストコントロールの話からだいぶそれてしまいました。



ざっくりでもいいから、時間軸は厳密でなくてもいいから、事業計画、収支シミュレーションを立てて共有することが重要だな、と思う次第です。



あまりにもデカイ目標や夢を掲げている企業だと、「計画を作ると、計画にとらわれて、小さくまとまってしまうから嫌だ」みたいな理論がありがたがられるところもあったりしますが。